居酒屋の内装計画手法|種類やワンランクアップの方法

居酒屋の内装計画手法|種類やワンランクアップの方法

Column

2025.02.04

居酒屋は滞在時間が比較的長いのが特徴で、店舗の内装が過ごしやすさに影響を与えます。

そこで本記事では居酒屋の内装計画手法についてまとめてご紹介します。ワンランクアップさせる方法についても、ぜひチェックしてみてください。

 

 居酒屋の内装デザイン種類

ここでは、居酒屋の内装デザインの種類についてご紹介します。それぞれの特徴や内装計画時の注意点を知っておくことで、おしゃれで快適な空間を作りましょう。

 

和風

和風デザインは木材や畳、和紙などの自然素材を活用し、日本の伝統的なスタイルでまとめるのが特徴です。障子や格子、行灯を使った照明等も空間に温かみを与え、落ち着いた雰囲気を作り出します。和風の居酒屋は特に外国人観光客に人気で、インバウンド需要を狙った新規オープンや改装が注目されています。

 

インテリアはナチュラルな色調をベースにまとめ、アクセントカラーとして朱色や金色を取り入れると高級感のある印象に仕上がります。ただし木材や竹といった自然素材は劣化が進みやすい場合もあるので、メンテナンスしやすいタイプを選ぶ方が維持管理が楽になります。

 

カジュアルダイニング

カジュアルダイニングは、リラックスした雰囲気で食事や会話を楽しむためのスタイルです。カラフルな家具や、テクスチャーの異なるファブリックを取り入れることで、温かみのある空間を演出できます。ウッド調のテーブルや、アースカラーの椅子を組み合わせると、自然な雰囲気が生まれます。また、壁にはアート作品や写真を飾ることで、パーソナリティを表現することができます。

 

照明は柔らかいものを選び、心地よい時間を提供することが重要です。例えば、ランプシェードを使ったペンダントライトや、キャンドルを配したテーブルセッティングが効果的です。座席配置は、家族や友人同士の距離感を保ちつつ、楽しい会話が生まれるよう工夫しましょう。

 

隠れ家風

隠れ家風のデザインは、プライベート感を大切にした心地よい食空間を提供します。木の温もりを感じるテーブルや、布張りの椅子を取り入れ、リラックスできる雰囲気を演出しましょう。壁には落ち着いたトーンのペイントを施し、隠れ家的な雰囲気を加えるために、アートや自然をテーマにした飾りを配置するのも良い方法です。

 

照明は、やわらかな間接光を意識して取り入れ、特に吊り下げ式のランプやインテリアに合わせたキャンドルスタンドが効果的です。明かりが柔らかく陰影を作ることで、より親密で落ち着いた空間を演出します。

 

ダイニングテーブルの周りには、ゆったりとした座り心地を重視した椅子を配置し、食事の際にリラックスできるよう配慮しましょう。アーチ型の仕切りや木製のスライドドアを使用して、個別感を出す演出もおすすめです。

 

ナチュラル

ナチュラルデザインは木材や植物を多用するスタイルで、リラックス感のある空間を演出します。温かみのある色合いや、グリーンのインテリアが心地よさを引き立てているのが特徴です。インテリアでは、観葉植物やハンギングプランツでアクセントを付けるとおしゃれな雰囲気になります。無垢材や天然素材を取り入れることで、素朴で洗練された印象を演出しましょう。

 

ただし本物の植物を取り入れる場合には、水やりや虫よけといったお手入れが必要になります。良好な状態を保てていないと逆に店の印象を損ねてしまうので、メンテナンスが簡単なものを選ぶのがおすすめです。

 

モダン

モダンデザインは、シンプルで洗練されたインテリアが魅力です。モノトーンやシックな色合いを基調とし、ガラスや金属などの素材がスタイリッシュな空間を作り出します。できれば装飾は最低限に抑え、空間の広がりを意識して計画すると高級感のある雰囲気に仕上がります。照明は均一に明るくするのではなく、スポットライトであえて明暗差を付けるとおしゃれです。さらに時間帯に応じて明るさを変えられるように、調光機能を付けておけば利便性が高まります。

 

居酒屋の内装計画ポイント|ゾーン別に紹介

ここでは、居酒屋の内装計画を立てる際のポイントについてご紹介します。各ゾーン別にまとめているので、店舗の雰囲気やスペースに応じて参考にしてみて下さい。

 

個室

個室は周囲の空間と区切られているため、プライバシーを確保したい場合に便利です。壁や仕切りを工夫して、周囲の音や視線を遮断しつつ快適な空間を提供しましょう。具体的には、部屋の仕様に応じて吸音材やカーテンを導入することが多いです。さらに温かみのある間接照明を取り入れ、リラックスできる雰囲気を演出するのもおすすめです。

また店舗によっては個室チャージ料を設定することもあるため、インテリアのテーマに合わせたアートや小物を配置して特別感を演出しましょう。

 

カウンター

カウンターは一人で来店される方や、スタッフとのコミュニケーションを楽しみたい方に適したスペースです。機能性とデザイン性を兼ね備えた設計が求められます。一般的には高さ100㎝程度で、ハイスツールと組み合わせる形で配置されます。これにより、  快適に食事ができる広さを確保しましょう。そしてカウンター上にはペンダントライトやスポットライトを配置し、料理やドリンクを魅力的に見せる工夫を施すと雰囲気が向上します。

 

座敷

座敷は和風居酒屋に欠かせない要素で、グループ客がゆったり過ごせる空間を作ることが重要です。床材には畳やクッション性のある素材を使用し、座り心地を重視しましょう。できるだけ出入口の段差を少なくし、移動しやすい設計にすると快適性が高まります。インテリアのイメージに応じて障子や間接照明を活用して、落ち着いた雰囲気を演出するのもおすすめです。

 

エントランス

エントランスは、お客様からの第一印象を左右する重要なゾーンです。そのため、店舗のコンセプトを伝えるデザインと実用性を両立させるように計画しましょう。通り沿いには店名のサインを掲示し、照明で視認性を高めると効果的です。また、花や和風の暖簾などで印象的な雰囲気を作るケースもあります。

 

そして動線設計については、入店から席までの流れがスムーズになるようにレイアウトを考えることが重要です。明るく清潔感のある空間にすれば、新規のお客様も入りやすい安心感を与えられます。一方で落ち着いた雰囲気にしたい場合には、あえて照度を抑えて暗めにすることもあります。具体的な計画については状況によって異なるため、ぜひプロにご相談してみましょう。

 

居酒屋の内装をワンランクアップさせる方法

ここでは、居酒屋の内装をワンランクアップさせる方法についてご紹介します。細かいポイントにも注意を払うことで、集客力アップにつなげましょう。

 

女性に配慮する

最近では女性や子連れグループで居酒屋を利用するケースも珍しくないため、幅広いお客様が快適に過ごせる環境を整えることが大切です。これにより居酒屋の魅力を高め、リピーターを増やすことにつながります。

 

具体的にはトイレや化粧室を清潔に保ち、明るい照明を設置するとよいでしょう。ハンドクリームやマウスウォッシュなどのアメニティを用意すると、さらに好印象です。必要に応じて、おむつ替えコーナーを設ける場合もあります。

また座席にはクッション付きの椅子や柔らかな色調のシートを用意し、リラックスできる環境を作ると快適性が高まります。インテリアに花や季節感のある装飾を取り入れ、親しみやすい空間を演出することも重要です。

 

照明にメリハリを付ける

照明の工夫により、空間全体の雰囲気を一段と魅力的に変えられます。 基本的に、ゾーン別に適した照明計画を行います。エントランスは明るく、個室は落ち着いたトーンで照らすなど、エリアごとに照明を調整することがポイントです。

 

また料理を引き立てる演出として、テーブルやカウンターにスポットライトを配置して料理やドリンクを美味しそうに見せると、売上アップにも貢献できます。内装の雰囲気に応じて壁や天井に間接照明を取り入れ、居心地の良い空間を演出しましょう。

 

ライブ感を演出する

非日常的な体験を提供することで、店内の特別感を引き立てましょう。具体的にはオープンキッチンでシェフが調理する姿を見せる等の手法により、ライブ感や臨場感を演出できます。炎や音を利用したパフォーマンスも効果的で、多店舗との差別化を図ることでSNSによる拡散効果も期待できるのがメリットです。ターゲット層に応じたイベント等を実施して、空間全体の雰囲気を盛り上げましょう。

 

配膳ロボットの活用も考慮する

最新技術を取り入れたサービスは、効率化と話題性を同時に実現します。最近では飲食店でも配膳ロボットの普及が広がりつつあり、業務効率化が期待されています。  配膳や下げ膳をロボットに任せることで、スタッフが接客に集中できるのがメリットです。

またエンタメ要素としてユニークな動きや音声機能を持つロボットを導入し、お子さま連れや外国人観光客にも喜ばれる仕掛けを作るのもおすすめです。店内の雰囲気に合ったロボットを選び、違和感を軽減する工夫を行いましょう。

 

まとめ

最近では、女性客や子連れ、外国人観光客といった幅広い層が居酒屋を利用するケースが増えています。おしゃれな内装にすることで新規顧客獲得にも貢献できるため、ぜひこだわって計画してみてはいかがでしょうか?デザインと実用性を兼ね備えた空間にすることで、お客様に忘れられない体験を提供しましょう。

もし気になる点がある場合には、ぜひお気軽にプロにご相談ください。

 

>>空間づくりで価値を創造する|B.C.Works