店舗インテリアの種類や計画手順|飲食店をおしゃれにグレードアップ
店舗インテリアの種類や計画手順|飲食店をおしゃれにグレードアップ
Column
2025.01.28
おしゃれな店舗インテリアは、お客様満足度の向上や集客力アップにつながります。
そこで本記事では店舗インテリアの種類や具体的な計画ポイントについて、詳しくご紹介します。
店舗インテリアの計画手順
ここではまず、店舗インテリアの計画手順についてご紹介します。基本的な手順を押さえておくことで、集客力アップやお客様満足度の向上につなげましょう。
ターゲット層を定める
店舗インテリアを計画する際には、まずターゲット層を明確にしましょう。具体的には、下記のような項目について考慮することが重要です。
・性別、年齢層:20代向け、ファミリー世帯、シニア層、オフィスワーカーなど。
・ライフスタイルや趣味:ターゲットの興味・関心を反映させた空間作りに活かす。
・購買行動:高級志向、コスト重視など。
これによりインテリアや使用する素材、デザインテイストの方向性が決まりやすくなります。
インテリアコンセプトを決める
次に、ターゲット層に合ったインテリアコンセプトを設定します。 店舗の個性を打ち出して他店との差別化を図るためにも、コンセプト設計は重要です。
・テーマを設定:ナチュラル、モダン、インダストリアル、カフェ風など。
・色彩計画:暖色系は温かみがあり、寒色系はクールな印象。
・素材の選定:木材、金属、石材など。例えば木材を多用すれば温もりある空間に、金属やガラスを使えば洗練されたイメージになる。
インテリアコンセプトがしっかりと定まれば、照明や家具の選定、レイアウトの計画もスムーズに進められます。
飲食店舗インテリアの構成要素
ここでは、飲食店舗のインテリアを構成する要素について整理しておきます。飲食店は他の業態と異なり、着席して比較的長時間過ごすのが特徴です。そのためスペースの確保や、過ごしやすい環境づくりに配慮することが求められます。
テーブル・椅子
テーブルと椅子は飲食店舗の中心的な要素であり、機能性とデザイン性のバランスが求められます。木製のテーブルは温かみがあってナチュラルな雰囲気を作りやすく、金属やガラスはモダンでスタイリッシュな印象を与えます。店舗全体のコンセプトに合わせたデザインを選ぶことで、空間全体のまとまり感を演出しましょう。例えばカフェ風であればウッドやアイアン素材が合い、レストランなら高級感のある布張りの椅子等がぴったりです。
そしてサイズや配置に関しては、スペースを最大限に活用しながら席数を確保することが大切です。適度な間隔を確保することで、ゆったりとした空間を提供できます。一般的には、テーブル同士の幅を90~120㎝程度空けるのがおすすめです。人がすれ違ったり椅子を引いたりする際に、余裕を持った寸法が確保されていると安心です。
また各テーブルは、高さ70~75cm程度に設定しましょう。これだと椅子とのバランスが良く、一般的な食事に適した高さとなります。ただしバーカウンター等の特殊なテーブルの場合には、高さ100㎝程度が一般的です。また椅子の座面とテーブルの高低差は、約25~30cmになるように設計します。 適切な寸法のテーブル・椅子を選ぶことで、お客様が快適に過ごせる空間を提供できます。選定時には、店内の動線やレイアウトも合わせて考慮しましょう。
観葉植物・雑貨小物
観葉植物や雑貨小物は空間にアクセントを加え、リラックスした雰囲気を演出するためのアイテムです。自然素材を取り入れることで空間が柔らかくなり、居心地の良い印象を与えられます。特に多肉植物や吊り下げ型のプランターは、コンパクトなスペースにも最適です。
またテーブルの上や壁面に小物を配置することで、空間に個性が生まれます。例えばヴィンテージ風の置物やテーマ性のある装飾品を選ぶことで、店舗の雰囲気をさらに高めることが可能です。
ただし雑貨や植物が多すぎるとごちゃごちゃした印象になりがちなので、全体のバランスを考慮しながら配置を工夫しましょう。構成要素をうまく取り入れることで店舗の魅力を高められ、リピーターの増加や集客力アップにつながります。
おしゃれな飲食店舗インテリアの種類①カジュアル
ここでは、おしゃれな飲食店舗インテリアの種類「カジュアル」についてご紹介します。比較的リーズナブルな価格帯で、気軽に入りやすい雰囲気にしたい場合におすすめです。
シンプルモダン
シンプルモダンなインテリアは、すっきりとしたデザインで清潔感を重視したスタイルです。直線的なデザインとホワイトやグレー等のシンプルな色使いにより、装飾を抑えたミニマルな空間となります。木材、ガラス、金属などを組み合わせることで、機能的かつ洗練された印象を与えられます。具体的には、ファストカジュアルのカフェやランチメインのレストランにおすすめです。適切な照明を活用すれば、さらに明るく清潔感のある空間を演出できます。
ナチュラルカントリー
ナチュラルカントリーは温かみのある雰囲気を演出し、リラックスした空間を提供します。木材の風合いや柔らかな色合いを取り入れることで、家庭的で親しみやすい雰囲気を演出するスタイルです。インテリアの素材には、無垢材やパイン材のテーブル・椅子、リネンやコットン素材のクッションやファブリックが最適です。具体的には地元食材を活かしたレストランやカフェに適しており、サステナビリティや手作り感を重視した空間作りに向いています。
インダストリアル
インダストリアルスタイルは、工業的なデザイン要素を取り入れた都会的でクールな印象のインテリアです。レンガ壁やコンクリート打ちっぱなし、金属製の家具といった無骨な素材感がポイントで、黒やダークグレーのカラーを基調としています。素材にはアイアン、スチール、古材を活用することが多いです。さらにヴィンテージ感のある照明器具(ペンダントライトなど)を活用することで、雰囲気を高められます。特にバーやスタンドカフェ、軽食を提供する店舗にぴったりで、クールでトレンド感のある空間に仕上がります。
おしゃれな飲食店舗インテリアの種類②高級
ここでは、おしゃれな飲食店舗インテリアの種類として「高級」なデザインについてご紹介します。
ラグジュアリー
ラグジュアリースタイルは、洗練された美しさと高品質な素材を取り入れた贅沢な空間を演出します。ゴールドやシルバーのアクセント、深みのあるカラー(ネイビー、ボルドーなど)、柔らかな照明で高級感を強調します。内装には大理石や天然石、ベルベット、レザー、ガラスなどを用いることで、より上質な印象に仕上がります。ディテールにこだわり、装飾的なデザインを採用するのがポイントです。活用例としては、高級レストラン、ワインバーといった特別な記念日に利用される店舗に適しています。シャンデリアや間接照明で、エレガントな雰囲気をプラスしましょう。
リゾート
リゾートスタイルは、訪れるお客様に非日常的な雰囲気やリラックス感を与えられるデザインです。南国の自然素材を取り入れた開放感のある空間が特徴で、木材や竹、ラタンといったトロピカルな植物でアクセントを加えます。内装にはウッドデッキ風の床材、石材の壁、自然光を活かしたガラス張りの窓が用いられます。明るい白や砂色、エメラルドグリーンを基調にした配色にすると、より効果的です。具体的には、シーフードレストランや高級ホテル内の飲食店におすすめです。プールサイドや海辺をイメージした装飾でリゾート気分を演出できます。
アンティーク
アンティークスタイルは、クラシックな雰囲気と時代を感じさせる魅力が特徴です。 ヴィンテージ家具や装飾品を取り入れることで、落ち着いた色調で統一された空間を演出します。レンガや木材、アイアンを使い、経年変化の風合いを活かす場合もあります。マホガニーやオークなどの木材、ステンドグラス、真鍮製の照明器具を配置すると、時代感を意識したディテールが生まれます。クラシック音楽が似合う空間は、高級カフェ、ワインバー、ヨーロッパ風のレストランにぴったりです。
飲食店舗インテリアをグレードアップするポイント
ここでは、飲食店舗のインテリアをグレードアップさせるためのポイントについてご紹介します。
照明に変化を持たせる
照明は、空間の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。できればエリアや時間帯ごとに明るさや色温度を調整することで、空間に変化を持たせましょう。基本的にはダウンライトでテーブル周りの照度を確保し、間接照明で壁や天井を柔らかく演出するといった「タスク・アンビエント照明」がおすすめです。またあえて暗めの環境にしたい場合にはキャンドルライトや暖色系のLEDを使い、ムードのある雰囲気を作り出しましょう。さらにデザイン性のあるペンダントライトやシャンデリアをアクセントとして取り入れれば、おしゃれな印象を与えられます。
動線・安全計画を重視する
動線と安全計画は、店舗の利便性と快適性に直結します。そのため、お客様とスタッフがスムーズに動ける空間作りを心掛けましょう。狭い通路や障害物の配置は避け、必要に応じてゾーニングを行います。まずはテーブル間隔を適切に確保し、ゆったりとした席配置としましょう。さらに店舗入り口からレジやトイレへの道筋を明確にし、迷いにくいレイアウトを採用するのもおすすめです。また安全性確保のため、滑りにくい床材の採用や階段・段差部分の目立つ表示、避難経路の確保も重要です。
音響設備のデザイン
音響設備は、店舗の雰囲気を大きく左右する要素の一つです。BGMの音量や音質をエリアごとに調整することで、快適な空間を作り出しましょう。具体的には静かで落ち着いた空間ではボリュームを控えめにして、活気のあるエリアでは明るい音楽を適切な音量で流すといった演出が効果的です。また天井に埋め込み型スピーカーを設置することで、均一な音響効果を実現できます。可能であれば壁に吸音材を取り入れて、音の反響を抑えると快適性がアップします。
デジタルサイネージの導入
デジタルサイネージは、店舗の情報提供や演出において非常に効果的なツールです。 メニュー表示やプロモーション情報の発信、季節感を取り入れた映像演出を行うことで、視覚的な楽しさを提供できます。具体的には入り口やレジ周辺に設置して、おすすめメニューやキャンペーン情報を効果的に伝えると良いでしょう。動的なコンテンツを活用することで、常に新鮮な印象を与えることも可能です。デジタルデータは紙媒体のメニューやポスターよりも簡単に更新できるため、長期的に見るとコスト削減にもつながります。
まとめ
店舗のインテリアは、集客力やお客様満足度に大きな影響を与えます。まずは基本的な計画ポイントを押さえた上で、ターゲットに合わせたインテリアを計画しましょう。さらに最新のデジタルツール等を導入することで、新規客獲得にもつなげるのがおすすめです。もし気になる点がある場合には、ぜひお気軽にプロにご相談ください。