店舗内装費用の坪単価はいくら?業種別・物件別の相場と見積もり確認ポイント

店舗内装費用の坪単価はいくら?業種別・物件別の相場と見積もり確認ポイント

Column

2026.07.29

店舗内装費用の坪単価相場を、居抜き・スケルトン物件別、飲食店・美容室・物販店などの業種別に解説。見積もりが妥当か確認するための内訳チェックや追加費用を防ぐポイントも紹介します。店舗内装費用の坪単価は、出店や改装にかかる概算費用を把握するための目安です。実際の費用は、業種、物件の状態、必要な設備、デザイン仕様などによって大きく変わります。そのため、坪単価だけで見積もりの妥当性を判断するのではなく、工事範囲や設備条件、別途費用の有無まで確認することが重要です。この記事では、店舗内装費用の坪単価の考え方、物件タイプ別・業種別の目安、見積もり比較のポイントを整理します。

店舗内装費用の坪単価とは?総額を概算する基本式

店舗内装費用の坪単価は、内装工事費用を店舗面積で割ることで算出できます。
坪単価=内装工事費用 ÷ 店舗面積(坪数)

例えば、20坪の店舗で内装工事費用が1,000万円かかる場合、坪単価は50万円です。

坪単価を使うと、複数の物件や見積もりを同じ基準で比較しやすくなります。

一方で、坪単価は工事項目を合計した結果であり、あらかじめ決まった固定価格ではありません。

坪単価で分かること・分からないこと

分かること

  • 概算費用の目安
  • 物件同士の比較
  • 業種別の費用傾向
  • 予算計画の基準

 

分からないこと

  • 工事範囲の詳細
  • 設備工事の内容
  • デザイン仕様
  • 追加工事の有無

例えば、同じ坪単価50万円でも、厨房設備を含む飲食店と物販店では、実際の工事内容が大きく異なります。

 

坪単価だけで判断すると危険な理由

坪単価が安く見えても、必要な工事が見積もりに含まれていない場合があります。

特に以下は、各項目が見積もりに含まれている場合と含まれていない場合で、最終的な金額にどの程度影響しやすいかを整理した目安です。

項目 見積に含まれている場合 見積に含まれていない場合 金額変動の影響
設計・デザイン費 初期段階で総額に反映される 別途請求となり、比較時に安く見える
電気・空調工事 必要容量や空調計画まで確認しやすい 容量不足や増設で追加費用が発生しやすい
給排水工事 水まわりの位置や配管条件を反映できる 配管延長や床上げで費用が増えやすい
厨房設備 飲食店の主要設備費として把握しやすい 別途購入・設置となり総額が大きく変わる
看板・サイン工事 外観計画まで含めて比較しやすい 後から別途発注になりやすい
什器・家具 造作・既製品の範囲を把握しやすい 購入費や造作費が別途必要になる

特に「大」に該当する設備工事は、見積もりに含まれていないと坪単価が低く見えても、後から大きな追加費用につながる可能性があります。

坪単価を確認する際は、金額だけでなく、工事項目の内訳や別途費用の有無まであわせて確認しましょう。

 

店舗内装の坪単価相場はどのくらい?居抜き・スケルトン別に比較

店舗内装費用の坪単価は、物件の状態によって大きく変わります。

まずは、居抜き物件とスケルトン物件で費用が変わりやすいポイントと、おおまかな坪単価の目安を確認しましょう。

物件タイプ別の坪単価相場

物件タイプ 坪単価目安 特徴
居抜き物件 15〜50万円/坪 既存設備を活用しやすい
スケルトン物件 30〜80万円/坪 自由度は高いが、設備工事費がかかりやすい

※上記は公開されている店舗内装費用の相場情報を参考にした概算目安です。実際の費用は、業種、坪数、地域、設備条件、既存設備の状態、施工範囲によって変動します。

居抜き物件の特徴

居抜き物件は、前テナントの内装や設備を活用できる場合に、費用を抑えやすい点が特徴です。

メリット
  • 解体費用を抑えやすい
  • 厨房設備や空調設備を流用できる場合がある
  • 開業までの期間を短縮しやすい

 

注意点

  • 設備が老朽化している可能性がある
  • 既存レイアウトに制約を受ける場合がある
  • 設備の修繕費や交換費が発生することがある

例えば、カフェ跡地に同じ軽飲食店を出店する場合、厨房設備や空調を安全に流用できれば、解体費や設備新設費を抑えられる可能性があります。ただし、設備の状態確認や修繕費の有無もあわせて確認が必要です。

スケルトン物件の特徴

スケルトン物件は、店舗コンセプトに合わせて自由に内装を設計しやすい点が特徴です。

一方で、内装や設備を一から整える必要があるため、初期費用は高くなりやすい傾向があります。

費用が上がりやすい要因

  • 電気設備工事
  • 給排水工事
  • 換気・排気設備工事
  • 防災設備工事
  • 厨房設備の新設

店舗コンセプトに合わせて一から設計したい場合は検討しやすい物件ですが、坪単価だけでなく、総額や設備工事の範囲まで確認したうえで判断しましょう。

 

業種別の坪単価目安と費用構造

店舗内装費用の坪単価は、業種によって必要な設備や工事範囲が異なるため、大きく差が生じます。

業種別の特徴比較

業種 坪単価の傾向 主な費用要因
飲食店 高め 厨房・給排水・換気設備
美容室・サロン やや高め シャンプー台・給湯設備・個室設計
物販・アパレル 中程度 什器・照明・サイン
フィットネス 中〜やや高め 床補強・防音対策・更衣室・シャワー設備
オフィス 比較的低め 間仕切り・LAN配線・什器

飲食店

飲食店は、厨房・給排水・換気などの設備工事が多く、物販店や一般的なオフィスに比べて坪単価が高くなりやすい傾向があります。

主な費用項目は、以下の通りです。

  • 厨房設備
  • 給排水工事
  • ガス設備
  • 空調設備
  • 換気・排気ダクト
  • 消防・衛生設備

例えば、焼肉店やラーメン店は強力な換気・排気設備が必要になるため、カフェよりも内装費用が高くなる傾向があります。

美容室・サロン

美容室・サロンでは、水まわり設備や施術スペースのつくり方が費用に影響します。

  • シャンプー台の設置
  • 給湯設備
  • 個室・半個室の設計
  • 照明計画
  • 空調計画

見た目のデザインだけでなく、スタッフ動線や顧客体験まで考慮することが重要です。

フィットネス

フィットネスジムやパーソナルジムでは、利用者の安全性や快適性に関わる設備計画が費用に影響します。トレーニング機器の重量や振動、音への配慮が必要になるため、物件条件によっては床補強や防音対策の費用が発生しやすくなります。

  • 床補強・防振対策
  • 防音・遮音対策
  • 更衣室・ロッカーの設置
  • シャワー・給排水設備
  • 空調・換気設備

特に、重量のあるマシンを設置する場合や、マンション・ビルの上階で営業する場合は、床荷重や振動・騒音への対応を事前に確認しておくことが重要です。

物販・アパレル・オフィス

物販・アパレル・オフィスは、飲食店や美容室に比べると設備工事は少ない傾向があります。ただし、以下の要素によって費用差が生じます。

  • 什器・陳列棚
  • ディスプレイ什器
  • 照明計画
  • レイアウト設計
  • 間仕切り工事
  • サイン計画

来店客の動線や業務効率に関わる部分を確認しながら、必要な工事範囲と予算配分を検討しましょう。

 

見積もりが高い理由は?内訳と費用変動のポイントを確認しよう

見積金額の妥当性を判断する際は、坪単価だけでなく、内訳まで確認することが重要です。

店舗内装費用の主な内訳

以下は、店舗内装工事で発生しやすい代表的な工事項目を整理したものです。

項目 内容
設計・デザイン費 図面作成、デザイン設計、プランニング
解体・仮設工事 原状撤去、養生、仮設設備など
内装仕上げ工事 床・壁・天井・建具などの仕上げ
設備工事 電気・空調・給排水・換気など
什器・家具 カウンター、棚、テーブル、造作家具など
諸経費 現場管理費、廃材処分費、運搬費など

「一式」表記の見積書で確認したいポイント

見積書に「一式」と記載されている場合は、金額だけで判断せず、以下の点を確認しましょう。

  • 数量が明記されているか
  • 単価が分かる形になっているか
  • 使用する材料や設備のグレード
  • 施工範囲が具体的に示されているか
  • 別途工事や追加費用の有無

契約前に不明点を確認しておくことで、着工後に追加費用が発生するリスクを減らせます。

 

坪単価が変動する主な要因

店舗内装費用の坪単価は、物件の状態や設備条件、デザイン仕様、工期によって変動します。

坪単価が変動する要因一覧

要因 内容
物件状態 居抜き・スケルトン、既存設備の状態
設備条件 電気・ガス・給排水・換気
デザイン 素材・仕上げ・造作家具
工期 短工期・夜間作業・工程調整

設備条件による追加費用

設備条件によって追加費用が発生しやすいケースは、以下の通りです。

  • 電気容量が不足している
  • ガス容量が不足している
  • 給排水経路の変更が必要になる
  • 換気設備の増設が必要になる
  • 空調能力が不足している

物件契約前に設備状況を確認しておくと、想定外の追加工事や予算超過を防ぎやすくなります。

デザイングレードと素材選び

コストを調整しながら店舗の印象を整えるには、予算をかける場所と仕様を抑える場所を分けて検討する方法があります。

  • エントランスには印象に残る素材を採用する
  • 客席や売場など、来店客が目にする場所を重点的に演出する
  • バックヤードは標準仕様を基本にする
  • 造作だけでなく既製品も活用する

すべてを高級仕様にするのではなく、来店客が目にしやすい場所や店舗運営に関わる場所を中心に、予算配分を検討しましょう。

 

複数見積もりを比較する際のポイント

複数の見積もりを比較する際は、金額だけでなく、依頼条件や工事範囲をそろえて確認することが重要です。

比較時のチェックリスト

  • 同じ図面・条件で見積もりを依頼しているか
  • 電気・空調・給排水などの設備工事が含まれているか
  • 什器・家具・造作工事が含まれているか
  • 設計費やデザイン費が含まれているか
  • 別途工事や追加費用の条件が明記されているか
  • 保証内容やアフターサポートが記載されているか

見積もり比較チェック表

坪単価の安さだけで判断しないために、各社の見積もりに以下の項目が含まれているかを確認しましょう。特に、金額変動の影響が「大」の項目は、未記載の場合に追加費用へつながりやすいため優先的な確認が必要です。

チェック項目 確認する内容 含まれていない場合の影響 金額変動の影響 優先確認度
設計・デザイン費 図面作成、デザイン提案、設計調整が含まれているか 別途費用となり、比較時に見積金額が安く見える
電気・空調工事 電気容量、照明、コンセント、空調機器、換気計画が含まれているか 容量不足や機器追加により、着工後に費用が増えやすい 最優先
給排水工事 配管経路、水まわり位置、給湯設備、床上げの有無が含まれているか 配管延長や床上げが必要になり、追加費用が大きくなりやすい 最優先
厨房設備 厨房機器、排気、ガス、給排水、設置工事が含まれているか 設備購入や設置工事が別途となり、総額が大きく変わる 最優先
看板・サイン工事 外部看板、入口サイン、店内サイン、照明付きサインの有無 後から別途発注となり、開業前の追加費用になりやすい
什器・家具 造作家具、既製品什器、カウンター、棚、テーブルが含まれているか 購入費や造作費が別途になり、初期費用が増える

複数社の見積もりを比較する際は、この表を使って「含まれている項目」「別途扱いの項目」「確認が必要な項目」を並べて確認すると、坪単価では見えにくい費用差を把握しやすくなります。

安すぎる見積もりに注意

見積もりが極端に安い場合は、必要な工事やサポートが含まれていない可能性があります。以下の点を確認しましょう。

  • 保証範囲が明確か
  • アフターサポートの内容が確認できるか
  • 材料や施工の品質基準が示されているか
  • 追加工事が発生する条件が明確か
  • 工程管理や現場管理の体制が整っているか

価格だけで判断するのではなく、工事範囲・品質・保証体制を含めて、総合的な妥当性を比較することが重要です。

 

予算内で店舗計画を進めるためのポイント

店舗内装費用を調整するには、単純にコストを削減するだけでなく、優先順位を決めて予算を配分することが重要です。

限られた予算の中でも、費用を抑えやすい部分と、優先して確認すべき部分を整理することで、計画内容を検討しやすくなります。

費用を抑えやすい施策

コストを抑えながら必要な店舗機能を確保したい場合は、以下のような方法を検討できます。

  • 居抜き物件を活用する
  • 中古什器を活用する
  • 既製品と造作家具を使い分ける
  • 素材や仕上げのグレードを見直す
  • 既存設備の流用を検討する

特に、居抜き物件や設備流用を活用できる場合は、解体費や設備工事費の削減につながる可能性があります。

優先して確認したい項目

限られた予算で計画する場合は、来店客が目にしやすい部分や店舗運営に関わる部分を優先的に確認することが大切です。

優先度 投資対象
ファサード
エントランス
客席・売場
レジ周辺
バックヤード
倉庫

ファサードやエントランス、客席・売場は来店客が直接目にしやすい部分です。これらの範囲について、必要な仕様や予算配分を事前に確認しておくと、計画の優先順位を整理しやすくなります。

来店客が利用する空間や店舗運営に関わる部分を確認しながら、費用配分を検討することが大切です。

 

内装業者・デザイン会社の選び方

内装業者やデザイン会社を選ぶ際は、価格だけで判断せず、施工実績、見積もりの分かりやすさ、業種への理解、アフター対応の有無を確認しましょう。

見積金額が安くても、施工品質やアフターサポートが不十分な場合は、開業後に追加費用やトラブルが発生する可能性があります。

 

業者の選び方については下記でも詳しく解説しています。

内装業者の失敗しない選び方|費用相場・トラブル事例・探し方のコツ

 

確認したい評価項目

依頼先を比較する際は、以下のポイントを確認しましょう。

項目 確認ポイント
施工実績 同業種・同規模店舗の施工経験があるか
業種理解 店舗運営や業態への理解があるか
見積透明性 数量・単価・工事範囲が明確に記載されているか
工程管理力 開業スケジュールに合わせた進行管理ができるか
保証体制 引き渡し後のアフター対応が整っているか

特に、飲食店や美容室など設備工事が多い業種では、同業種の施工実績があるかを確認することで、必要な工事項目や注意点を把握しやすくなります。

多店舗展開を見据える場合

将来的な改装や多店舗展開を計画している場合は、目先の工事だけでなく、継続的な対応体制があるかも確認しておきましょう。

重要な確認ポイントは以下の通りです。

  • デザインの再現性
  • 施工品質の統一
  • メンテナンス対応
  • 原状回復までの支援体制

店舗数が増えるほど、店舗ごとの品質やブランドイメージをどのように管理するかが課題になります。そのため、施工範囲だけでなく、継続的な対応や情報共有の体制も判断材料になります。

 

B.C.Worksに相談できる内容

B.C.Worksでは、店舗デザインや内装施工に加え、レイアウト設計や動線計画など、店舗づくりに関する相談に対応しています。

店舗内装費用の坪単価は予算計画を立てるうえで重要な指標です。一方で、実際の店舗計画では、費用だけでなく開業後の運営や使いやすさもあわせて検討する必要があります。

店舗づくりで確認したいポイント

店舗計画では、以下のような要素が集客や運営効率に関わります。

  • 顧客導線
  • スタッフ動線
  • 設備計画
  • ブランド表現
  • 将来的な改装計画

例えば、来店客が利用しやすい導線や、スタッフが作業しやすいレイアウトを検討することで、店舗運営上の課題を整理しやすくなります。

事業視点で店舗づくりを検討する

店舗づくりは、単に内装を整えるだけではありません。

開業後の運営や将来的な改装、多店舗展開まで見据えて計画することで、初期費用だけでなく中長期的な運用面も踏まえた検討がしやすくなります。

単純な価格比較だけでなく、運営面や将来の展開も含めて店舗づくりを検討したい場合は、相談時に必要な工事内容や計画条件を整理しておくと、検討を進めやすくなります。

 

問い合わせ前に準備しておきたいチェックリスト

店舗内装の概算相談や見積もり依頼を進める際は、事前に必要な情報を整理しておくと確認事項を共有しやすくなります。

あらかじめ条件を整理しておくことで、見積もり時に確認すべき範囲が明確になり、提案内容や予算計画を比較しやすくなります。

事前準備リスト

相談前に、以下の項目を整理しておきましょう。

  • 店舗坪数
  • 業種・業態
  • 居抜き物件かスケルトン物件か
  • 希望するデザインイメージ
  • 開業予定時期
  • 予算上限
  • 図面や現地写真
  • 設備状況
  • 参考イメージや参考店舗

特に、図面や現地写真、参考イメージがあると、内装業者やデザイン会社が具体的な工事内容を検討しやすくなります。

事前準備が重要な理由

情報が不足している状態では、見積もり金額や工事内容の精度が低くなりやすく、後から追加費用が発生する原因にもなります。

一方で、物件情報や希望条件を整理したうえで相談すると、条件に沿った提案内容を確認しやすくなり、開業までの検討事項も整理しやすくなります。

そのため、問い合わせ前には店舗の基本情報と希望条件を整理し、図面や現地写真などの資料を可能な範囲で準備しておくとよいでしょう。

店舗内装費用は、坪単価だけでなく、工事内容、設備条件、物件状態、見積もりの内訳をあわせて確認することで、予算計画を立てやすくなります。相場はあくまで概算として活用し、実際の検討では複数の見積もりを比較しながら、必要な工事範囲を具体的に確認しましょう。

店舗内装の計画・見積もりにお悩みの方へ

店舗内装費用は、坪単価だけでは判断できません。物件の状態や設備条件、工事範囲を整理し、開業後の動線や運営まで見据えて計画することが、予算超過や手戻りを防ぐポイントです。

B.C.Worksでは、店舗デザイン・設計・内装施工に加え、物件調査やレイアウト・動線計画など、店舗づくりを幅広くサポートしています。物件選定や計画の初期段階から相談できるため、「この物件で希望する店舗を実現できるか」「見積もりの工事範囲は適切か」といった検討にも活用いただけます。

店舗の新規出店や改装を検討している方は、予算・物件・業態など、現時点で決まっている情報からお気軽にご相談ください。